解決事例３：慰謝料を請求された離婚調停において、慰謝料額の支払いなく離婚が成立した事例

　この件では、相手方（妻）が依頼者（夫）に離婚を申し出ていたものの、夫も離婚については受け入れていました。（別居期間約３年）

　しかし、相手方が夫に対して、家庭内暴力を理由とする慰謝料３００万円を請求していたため、調停で話し合うこととなりました。

●夫自身、家庭内暴力を行ったようなことはなく、相手方からも家庭内暴力を根拠づける証拠は提出されませんでした。

●最終的に、お互いに離婚はするが、慰謝料の請求はしないとの内容で調停が成立しました。

〇離婚において慰謝料が請求されることは少なくありません。しかし、慰謝料が請求できるのは、不倫・ＤＶなど、夫婦の一方が離婚原因を作り出した場合であり、「性格の不一致」のように、どちらか一方に責任があるとは言えない場合には慰謝料を請求することはできません。

〇そのため、慰謝料が請求された場合には、その根拠を慎重に検討する必要があります。

○また、慰謝料を請求できる離婚であっても、その請求額が過大である場合も少なくないため、相手方の請求額が正当かどうかについても検討する必要があります。